設備メンテナンス店を立ち上げたのにの仕入れ費用がない

(大阪府豊中市 ケロまきさん 自営業 59歳)

私は、店舗などの設備メンテナンスをする小さな会社に勤めていました。社長の他、従業員は2人だけという小さな会社ですが、社長は信頼のある人だったので仕事は順調で、規模の小さな会社には十分なだけの仕事をしていました。

それが、その社長が急に亡くなってしまい、会社はそのまま廃業することになってしまったのです。私と、もう一人の若い従業員は十分な退職金をもらいましたが、急に会社がなくなって困り果ててしまっていました。また、困ってしまっているのは取引先も同じことで、長年付き合いのあった取引先では、このまま会社をたたむことを惜しむ声が多数聞かれました。

私は、自分の年齢でこれから再就職先を探すことが難しいことも分かっていましたので、社長のご遺族に許可をとって、あくまでこれまでの会社とは別ということで、設備メンテナンス店を立ち上げることにしました。新規参入と違い、これまでの取引先があって、それで私には仕事のノウハウがあるわけですから、ビジネスとして成り立たせることはさほど難しいわけではないと考えたのです。

予想通り、これまでの取引先の多くは私が仕事を続けることを喜んでくれましたし、もう一人の若い従業員も私について来てくれました。

ところが、思ってもみなかったのが、銀行に融資を断られたことでした。取引先から実際に仕事の以来があるのに、融資を断られたために、機械を仕入れることができなかったのです。そこで、立ち上げからの当面の間の仕入れ費用として、消費者金融からお金を借りることにしました。銀行よりも少し金利は高いのですが、仕入れができなければ仕事になら信用も失いますし、即時融資を受けられる点もメリットでした。

借りたお金を元手に仕事をはじめ、仕事が回り出した今では、融資してもらったお金も全て返済することができ、仕入れも借り入れする必要もなく回せるようになりました。銀行に融資を断られた時には、やはり自分の年齢で事業を立ち上げるなんて無理だったのかとも思いましたが、諦めなくてよかったです。

閉じる