自分探しのためにどうしても今海外ボランティアの旅に出たい

(兵庫県神戸市 ようちゃんさん フリーター 23歳)

自分のやりたいことが見つからないため、就職先も決めないまま大学を卒業し、気が付けばそのままフリーターになってしまっていました。

バイト先には私よりも年上で、フリーターという人もいるのですが、演劇をやっていて役者を目指していたり、フリーターだけど自称お笑い芸人だったり、何か定職につかない明確な理由をもってフリーターをしている人ばかりなのです。それに対して自分は何をやっているんだという気持ちは、大学を卒業してフリーターという身分になってからはずっと持っていました。しかし、そうは思っても、何かやりたいことがあるわけでもなく、なんとなく毎日を過ごしてしまっていたのです。

何か自分を変えるきっかけが欲しいと思っていた時に、自宅に届いていたパンフレットを見て、これだという気がしたのです。そのパンフレットというのが、海外ボランティアを募集するパンフレットでした。

募集されているボランティアは色々あり、自分が引き付けられたのは、カンボジアで学校を作る手伝いをするボランティアでした。ボランティアといっても、応募すれば連れて行ってもらえるようなものではなく、現地までの旅費や現地での生活費は自分で支払わなくてはなりません。自分には特別な技術があるわけではありませんので、お金を払って現地へ行って、それで何ができるのかは分からないのですが、何でもいいから行って何かやって来なくては、自分は何も変われないと思ったのです。

渡航費や滞在費は、その時の自分の貯金では支払えなかったのですが、それに参加する機会を逃してはいけないと思って、お金を借りて参加することにしました。借りたお金で参加するなんて甘えていると思われるかもしれませんが、そこまでしてでも行きたい思いがあったのです。

ボランティアの期間は1ヵ月でしたが、これまでの何不自由ない生活から離れて、また学校に通いたいと心から願っている子供達に触れて、確実にこれまでと違う物の考え方ができる自分になって日本に帰って来ることができました。

自分の将来についてもちゃんと向き合うようになり、今はアルバイトをして借りたお金を返済しながら、就職活動をしています。なんとなく生きていた自分にもできることがあると思えるようになったのは、あの1ヵ月の体験があったからです。行ってよかったと心から思っています。

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